2020年01月07日

情報の探しかた講座 健康・医療情報コースを開催しました!

こんにちは!自然科学・技術資料担当です。

めっきり寒くなり、インフルエンザや風邪など体調を崩しやすい時期がやってきましたね。⛄
病気や健康について知りたいとき、みなさんはどうやって調べていますか?
あふれかえる情報の中から自分に必要な正しい情報を調べるコツを紹介する「情報の探しかた講座 健康・医療情報コース」を、今年度も11月30日に開催しました
今日は、その様子をお伝えします。

今年度は「カラダと病気の情報を探そう」と「オンラインデータベース「医中誌Web」を使ってみよう」の全2講座を行いました。

講座「カラダと病気の情報を探そう」では、健康情報を正しく読みとるコツや病気や薬、医療機関などの調べ方をレクチャー
まずはじめに、健康・医療情報を見極めるキーワード「いなかもち」など、メディアにあふれる健康情報を正しく読みとるコツをビデオ学習を交えて学びました。
ここでご紹介した聖路加国際大学作成のDVD「ヘルスリテラシーeラーニング」は、図書館で貸出できます

講座後半では『健康・医療情報リサーチガイド@埼玉 改訂版』テキストに病気や薬、医療機関の調べ方を実習形式でご紹介!
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「市内で夕方にやっている病院を調べたい。」「健康食品の安全性について調べるには?」など、皆さんと楽しく実習を行いました。


続いて、講座「オンラインデータベース「医中誌Web」を使ってみよう」では、講師に埼玉県済生会栗橋病院司書の深谷里子氏をお招きし、オンラインデータベース「医中誌Web」の検索方法を学びました。
「医中誌Web」とは、医学論文や最新の研究動向を調べることができるオンラインデータベースで、図書よりも新しい情報や、より詳しい情報を調べたいときに役立ちます!

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「クローン病の食事療法、予防についての論文を探そう」「インフルエンザ予防にヨーグルトは効果があるのか?」など、実習を通して「医中誌Web」の使い方をマスターしました

オンラインデータベース「医中誌Web」は、県立図書館で無料でご利用いただけます!
(医中誌Webは論文検索のためのデータベースです。本文の取り寄せについては、ご相談ください。)

以上、今年度の情報の探しかた講座 健康・医療情報コースの模様をご紹介しました
県立久喜図書館では、情報の探しかた講座のほかにも、講演会や資料展、パネル展示など色々なイベントを通して健康・医療情報の提供を行っています。
また、2階公開図書室内に「健康・医療情報コーナー」を設置し、入門書から専門書まで豊富な図書、雑誌、さらにお持ち帰りいただけるパンフレット類を取りそろえております。
健康や医療に関する調べ物の際は、ぜひ図書館をご活用ください。
皆さんのご来館をお待ちしております。
posted by 久喜図書館自然科学技術担当 at 16:47| 健康・医療情報サービス | 更新情報をチェックする

2019年10月10日

「がんのイロハ」関連イベント無事に終了! 大勢の方にご参加いただきました!

こんにちは。自然科学・技術資料担当です。👀

久喜図書館では毎年8月から9月にかけて、がん関連講演会と関連資料展、がん患者会パネル展示、図書館でがん相談という沢山のがん関連イベントを行っています。

先日、がん患者会のパネル展示、資料展も会期終了となり、これにて今年のがん関連イベントがすべて無事に終了しました。 

これより講演会当日の様子を中心に、レポートします!

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今年の講演会「がんのイロハ」を企画するにあたり、きっかけになったのは、担当の一人が参加した、学校で行われるがん教育のための「指導者研修会」で感じた一つの思いでした。

「学校では子どもたちに向けてのがん教育が始まりつつあるけれど・・・。私たち大人は?今、本当に正しい知識を持っていると言えるのだろうか?

「日本人の二人に一人ががんになるというのに、そもそも日常の中でがんについての正しい知識を身につける機会は実際にはほとんどないのでは・・・?」

「今年のがんの講演会は、今闘病中の方や御家族の方はもちろん、これからがんになるかもしれない私たちみんなが、がんに関する正しい知識を身につける場になるようにしたい。」

そうした思いから、今年の講演会は「がんのイロハ」に決まりました。

講演会講師には、常日頃から正しいがん情報の普及に熱心に取り組んでおられる、「国立がん研究センターがん対策情報センター」センター長の若尾文彦先生にお越しいただけることになり、当日は、がんの基礎知識から最新の情報まで「がんのイロハ」をとてもわかりやすくお話いただきました。若尾先生の優しいお人柄がにじみ出るような、素敵なご講演でした。

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若尾先生のご講演の後は、NPO法人わたしのがんnetの横川清司さん、中島ゆかりさんから、闘病記についてのお話をしていただきました。

闘病記の持つ力や魅力をはじめ、普段思ってもいなかった視点から闘病記の読み方を教えていただき、とても参考になりました。

参加してくださった方のアンケートにも、「闘病記はどうせ読んでも治療には参考にならないと思っていたが、違った読み方があることを知ることができてよかった」というような意見が複数寄せられていました。

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次に、「埼玉県立がんセンター 地域連携・相談支援センター」片桐三枝子さんから、がん相談支援センターの紹介をしていただきました。

普段なかなか知ることのできない、「がん相談支援センター」の情報を知ることができ、参加者の方からは「いろいろなことが相談できるとわかってよかった」というような感想が寄せられました。

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次に、「埼玉県保健医療部疾病対策課」川口真生子さんから、がんワンストップ相談についての説明がありました。

「がんワンストップ相談」は、働くがん患者の治療と仕事の両立を支援するために7月から始まりました。新しい取り組みのため、講演会の場でお話いただけたのはとてもよい機会になりました。

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最後に、久喜図書館 自然科学・技術資料担当司書から、健康・医療情報調べ方ガイダンス「図書館でがんを調べる」と題して、久喜図書館がん情報コーナーのご紹介や、がん情報を入手するのに役立つ図書やウェブサイトをご案内しました。

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講演会当日は、会場入り口で行っていたがん患者会パネル展示(会期:8/27(火)〜9/23(月)終了)や、2階公開図書室で行っていたがん関連資料展示「がんのイロハ」(会期:8/27(火)〜9/23(月)終了)をご覧になる方も沢山見受けられ、がんについての情報を沢山お持ち帰りいただけたのではないかと思います。

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当日配布した資料リスト「がん、もっと知りたい!」や、がん教育に役立つ資料リスト「子どもにがんを伝える」は、県立図書館ウェブサイトからダウンロードも可能です。当日お越しになれなかった方も、ぜひこちらからご活用ください!

posted by 久喜図書館自然科学技術担当 at 13:55| 健康・医療情報サービス | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

「がんと活(い)きる」講演会にかける想い

こんにちは。自然科学・技術資料担当です。


健康・医療情報サービスの担当部署である我々は、この夏に開催するがん関連のイベント準備に熱い毎日を過ごしています。


久喜図書館では毎夏、がん関連講演会と関連資料展、がん患者会パネル展示、図書館でがん相談、という沢山のがん関連イベントを行っています。

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今年の講演会のテーマは、「AYA(あや)世代」AYA世代の年齢については、定義によって若干の幅がありますが、がん患者のうちおおむね15〜39歳ごろの方が、AYA世代にあたると言われています。この年代は、小児がんと成人がんの中間に位置し、様々なライフイベント(進学、就職、結婚、出産等)がある世代にも関わらず、全体から見れば患者数が少ないこともあり、患者さん自身だけでなく、一般、医療関係者にも十分な情報があるとは言えない現状があります

講演会担当の私たちの部署も、おおむね(!)AYA世代。とても身近な話題です。

今回の講演者は、がん保険のCMでも素敵な笑顔を見せているNPO法人がんノート代表理事の岸田徹さんです。がんノートは、がん経験者によるがん患者のためのインタビューWeb番組で、がん患者のリアルな情報をインターネットを通じて発信しています。

インターネットでの配信なので、入院中の患者さんもベッドの上から見ることができます。

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岸田さんは、25歳のときと27歳のときにがんを経験されました。事前に拝見した体験談によると、治療で貯金を使い果たし、1日1食だったときもあるといいます。

今年の講演会の講師に岸田さんのお話をぜひお願いしたいと思ったのは、ウェブサイトで拝見した岸田さんの活動の様子が、本当にイキイキしておられたからです。


講演会を行う際には、タイトルを決めなければならないのですが、岸田さんが来てくださることになった時、すぐにタイトルが頭に浮かびました。「がんと生きる」ではなく「がんと活きる」。      


「生きる −人・動物などが命を保つ。生存する。」

「活きる −そのものがもっている本来の機能・能力が発揮される。有効に働く。」

(『大辞林 第三版』三省堂)


講演会担当の私は自問します。私は、自分の人生を、命を、「生きて」いる? それとも「活きて」いる? 「活きています」と胸を張っていえるといいなあ・・・、そんなことを考えながら、岸田さんのお話を伺うことのできる講演会を心待ちに今日も準備にはげみます。


ぜひ皆さんも、25日岸田さんのお話を一緒に聞いてみませんか? ご来場こころよりお待ちしております。

posted by 久喜図書館自然科学技術担当 at 18:04| 健康・医療情報サービス | 更新情報をチェックする