こんにちは。久喜図書館の芸術・文学資料担当です。
突然ですが、みなさんは下記のような文章を見たことがありますか?
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また何も手を下さずに人間が危害を受けるのを黙視していてはならない。
第二条 ロボットは人間の命令に従わなくてはならない。ただし第一条に反する命令はこの限りではない。
第三条 ロボットは自らの存在を護らなくてはならない。ただしそれは第一条,第二条に違反しない場合に限る。
これは「ロボット工学三原則」といって、作家アイザック・アシモフが、自らの小説の中でロボットが従うべきと定めた原則です。
この法則が生まれる前のSF小説では、フランケンシュタイン・コンプレックスと呼ばれる、ロボットが人間を破滅させるお話が主流となっていました。それらと一線を画すロボット工学三原則の登場は、のちのSF作品に大きな影響を与えました。
今年2020年は、ロボット工学三原則を生み出したアイザック・アシモフの生誕100周年に当たります。
それを記念し、県立久喜図書館では、アシモフの作品を含めたSF作品の資料展示を行っています。
タイトルは「SFクロニクル」!
クロニクルとは年代記のことで、最初のSF小説と言われている『フランケンシュタイン』から、今話題の『三体』まで、各年代の代表的なSF作品約200点を展示し、SF小説の軌跡をたどります。
また、今年の6月に三週連続でテレビ放映され話題となった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」1〜3や、宇宙人と人間の子どもの友情と別れを描いた名作「E.T」など、映像資料も展示中です。こちらは貸出は行っておりませんが、館内でご視聴いただけます。
展示している資料の一覧は、「SFクロニクル」展示資料リスト(PDF:1.8MB)からご覧いただけます。
2020年は数多くのSF作品を日本で出版してきたハヤカワ文庫SF(創刊当時はハヤカワSF文庫)の創刊50周年でもあります。SFにとってアニバーサリーイヤーの今年、あなたもSF作品に触れてみませんか?
資料展「SFクロニクル」
期間 10月17日(土)〜11月26日(木)※図書館休館日を除く
場所 埼玉県立久喜図書館 2階 公開図書室