こんにちは。
県立熊谷図書館の図書館協力担当です。
皆さんは、「貸出文庫」という言葉をお聞きになったことがありますか?
ほとんどの方は耳なじみがないかもしれません。
「貸出文庫」とは同じ本(ほとんどが小説)を20冊セットで購入し、読書会等の集団読書用として、市町村立図書館を通じ県内の読書グループや学校に提供しているものです。
*“読書会” とは本来、個人個人が行っている読書を同じ本を使い集まって読書をする会のことです。
現在、「貸出文庫」を利用していただいている読書グループの使い方は、メンバーが10名のグループであれば一つの「貸出文庫」を10冊(例えば「愛なき世界」三浦しをん著を10冊)借り受け、定例日に市町村立図書館の集会室等に集まり本を配ります。但し、その場ですべて読み終えることはできませんので、各自がその本を家に持ち帰り、次に集まる日までに読んで感想など述べあいます。(その他、独自に講演会や文学散歩を開催している読書グループもあります。)
県立熊谷図書館・図書館協力担当では毎年2回、7タイトルずつ計14タイトルを選定し、年間280冊(14タイトル×20冊)を新しく購入しています。
購入するのは、直木賞、芥川賞、本屋大賞他、主要な文学賞を受賞したり、その候補作となった作品など、読書グループ皆さんに喜んでいただけるような作品を選定するよう心掛けています。本来であれば、読書グループの皆さんからリクエストを受けられれば良いのですが、年間に購入できるタイトル数が限られるので難しいところです。
但し、読書グループの皆さんから予約の電話をいただいた時、
「あまり長編の作品(頁数が多いもの)は使いにくい。」
『本屋大賞を受賞した「○○○○○」は買っていないの?』
などのご意見・ご質問をいただくことがあり、できるだけ選定に反映させるよう心掛けています。
ちなみに平成30年度第2回の貸出文庫選定購入作品は、
1.「ファーストラヴ」 島本理生著 文藝春秋 2018.5
2.「赤い風」 梶よう子著 文藝春秋 2018.7
3.「愛なき世界」 三浦しをん著 中央公論新社 2018.9
4.「悪玉伝」 朝井まかて著 KADOKAWA 2018.7
5.「極夜行」 角幡唯介著 文藝春秋 2018.2
6.「送り火」 高橋弘希著 文藝春秋 2018.7
7.「地球にちりばめられて」 多和田葉子 講談社 2018.4
の7作品です。
最後に「貸出文庫」の利用方法についてご説明します。
◆ 予約受付について
<受付開始日>
当該月を含まない6ヶ月前から
例:2019年9月の場合は、2020年3月貸出分まで受け付けます。
<受付方法>
電話、FAX、来館
<受付タイトル数>
6タイトルまで予約受付可能です。(上下本は、2タイトルに数えます)
<貸出冊数>
1タイトルにつき20冊までです。
*古い「貸出文庫」では、所蔵冊数が10冊のことがあります。
2ヶ月間以内です。